「ちちぶ銘仙館」は昭和5年(1930年)に、「埼玉県工業試験場秩父支場」として建設されました。
今年はちょうど“昭和100年” … なので築95年になる、国指定の『登録有形文化財』です。
理事長にお話を伺いながら、問題箇所を確認して参りました。
年間12,000人ものお客さまが訪れる、秩父を代表する“観光名所”として、その佇まいは相応しいものなのでしょうか。
小規模修繕のほか、壁や柱の塗装なども行っていただいていますが、“染付”を行う部屋の天井がずれていたり、あちこちがガムテープで補修されています。
「後継者育成講座」生の皆さんが機織りをする一番奥の部屋はエアコンがなく、夏には皆さん首にタオルをかけ、汗を拭いながらの作業です。
またボイラーに火を入れ、同じ部屋にある秩父銘仙の製造工程で必要な、蒸し器やタンブル乾燥機を回す時の暑さは、想像を超えます。
確かにこの部屋は天井が高いのですが、昭和の頃と比べ物にならない暑さだし、網戸がないため、窓を開けることもほぼないと聞き、… 一体どうすれば良いのでしょう。
ここで扱っているのは、「絹」なんです。
市としての保全を含めたお考えを伺えればと思い、6月議会の一般質問に向けて、準備を進めております。